問39
任意の正の整数は,を0か1として, の形に,一意的に表されることを証明せよ.
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マグロウヒル大学演習シリーズ 微積分(上)の問題39の別解を載せる.
問39
任意の正の整数は,を0か1として, の形に,一意的に表されることを証明せよ.
正の整数が(2のべき乗の和)の形で表されることを, 正の整数による帰納法により示す.
のとき,において,として表せられる.
のとき,において,として表せられる.
のとき,において,として,と表せられる.
のとき,2のべき乗の和として表せられると仮定する.のときを考える. を2で割った余りを,商をとすると,.
なので,仮定よりは2のべき乗の和の形で表せられる.よって,は2のべき乗の和の形で表せられる. つまり,は2のべき乗の和の形で表せられる.
以上により,帰納法で正の整数が2のべき乗の和の形で表せられることを示した.
正の整数を以下の2通りに表せられるとする.
を2で割った余りは(1),(2)で等しいので,.を2で割った商をとすると, このを2で割った余りは(1),(2)で等しいので,.以降,同様にすると, である.したがって,(1),(2)は等しい, すなわちは一意的に2のべき乗の和で表せる.